週末の朝、散歩にでかけた。
『そう言えば』と思い出して少し足を伸ばした。実は知る人ぞ知る?さくらんぼの木が自生しているのだ。
この前歩いた時は、まだ緑色で小さく硬い実が成っていた。もうそろそろ食べられるかもしれないと思って、来た。
昨年すずめと散歩していてこの木を見つけた。いい色になったところで2~3粒ほど頂いた。『散歩するごとにちょっとづつ貰えば良いね〜』などと言っていたのだが、ほんの2日くらい後に行ったら見事に全部無かった。
『人かなぁ?』『手が届かない所のも無くなっているから鳥じゃないの?』などと言いながら、小鳥が枝に留まって、さくらんぼをつついている姿を想像していた。
今年も丁度いい色合いになっていて、食べてみると甘酸っぱい。これは、すずめにも教えて夕方にでももう一度来よう。
で、夕方にもう一度来たら、近くの電線に烏がたくさん止まって騒いでいる。嫌な予感がしたが、果たしてさくらんぼは一つ残らず食べられていた。
小鳥がつついているのではなく、烏がガツガツ食べていたのだった。
すずめ曰く『烏は賢いから遠くから狸のことを見ていて、あの人間が食べたから、我々も食べられるぞ!って来たのかもね』。とニヤリ。
烏の分も残しておくから、来年はもう少し早めに見に来ようっと。
©Tanu記