ツアーコンダクターに「よろしくお願いしま〜す」と言われながら降りてきたのが、
毛皮の帽子(シャッポチカと言うそうだ)に毛皮のコートに皮のブーツと、まるで『銀河鉄道999のメーテル』の様な(ネタが古い!)S嬢と、これまた毛皮の帽子に毛皮のコートの熊の様なA氏だった。
まずはツアーブックで覚えたてのロシア語で、にこにこと挨拶をする。「ズドラーストビッチェ! ミニャザブ 狸 オッチンプリヤートナ(こんにちは! 私は狸です。どうぞよろしく)」
う〜む、とりあえず通じたようだけど。これ以外喋れないよ〜。^^;
この二人と共にホームを歩くと目立つことこの上ない。なにしろ、ふだん日本人の見慣れている米国・アジア系の外国人とはあまりにも違うからね。
改札口で新幹線の切符を渡そうとA氏に聞く(ジェスチャーで)と、なんと!切符は持っていないと言う。数分間すったもんだの後、どうもA氏が言うには「みんなと一緒に
乗ったが降りるときにはツアーコンダクターが持っていた」ということらしい。(家に帰ると『切符を渡し忘れた!ごめんなさ〜い!』とFAXが入っていた)
仕方ないので改札のお兄さんに事情を説明すると「ふむふむ」と頷いて外に出させてくれた。此処でのやり取りで早くも判ったのだが、どうやら二人ともロシア語以外は全く話せないようだ。
なんとも草の根国際交流向きなシチュエーションなのだろう!
(この記事は1996年の出来事を書いているため内容が古い場合があります)
©Tanu記