中国の『長征5号B』の大きな部品が制御不能に陥り、フィリピン近海に落下したのは記憶に新しい。
NASAは地球低軌道上のスペースデブリのうち、大きいものは約2万3000個、1〜10cmのものは約50万個、それ以下のものは約1億7000万個に達すると推計している。
今回は幸いにして人・物的被害はなかったようだ。
1957年の人類初の人工衛星・スプートニク1号以来増え続けている、スペースデブリが落下したことによる死者はいないということだ。
が、今後も人的被害は起きないのだろうか?
そんな狸の心配事を研究している論文があった。
それによると今後10年で破片が地球に再突入する確率は、全体としては低いものの、緯度が約40°以上の高緯度地域より赤道に近い地域で落下リスクが高くなるとのこと。
論文では『今後10年間で平均1人以上の死傷者が出る確率は10%』と見積もっている。
今後10年間で毎年1人の死者が出る確率が10%というのは、他の、あらゆる事故の死者に比べれば遥かに少ないと言える。
しかしロケットを打ち上げる国々は北半球の中〜高緯度で、落ちてくる被害が見込まれるのは低緯度の人たちとは。
これは文句が出そうな案件で心配だ。
狸個人で言えば空から落ちてくる人工物の心配は不要ということで安心したけど。
©Tanu記