秋。
狸は出社日の帰り道に、チョット遠回りをして業務スーパーに寄るのが趣味の一つになっている。
先日も、そうして寄り道をしたら『松茸』が売られていた。
産地はアメリカ産。手頃な価格のものは中国産、ペルー産などが見られるが、同じ価格帯ではアメリカ産が肉厚で香りも濃く、色白で美味しそうだと狸は思っている。
日本産は、ここではあまりお目にかかることはなく、キレイな木箱に入れられてデパ地下などで見ることが多い。
ところで、そのアメリカ産松茸、とても美味しそうだったので、すずめに急いで電話した。『アメリカ産松茸が4本〇〇円なんだけど買う?』『う~ん、買ってもらおうかな』
シーズンに一度は好きな松茸御飯を炊いて、すずめの母上に届けるのが、ここ数年の行事だ。
アメリカ産松茸と言うと思い出がある。出張でデンバーの街に滞在したときに日本食レストランで松茸を食べた。
女将さんが『昔はもっと取れたんだけど、アジア系の人たちが沢山採って行くので少なくなったのよねぇ』と言っていたけど、松茸だけでお腹いっぱいにになるくらいだった。
その後女将さんがポツリと『ピューマが居るから気をつけないと危ないんだけどね』と言っていたのが忘れられない。
©Tanu記
