120歳まで生きるとすると?

「まだ人生半ばじゃん」と気付いたいま、 120歳まで健康で退屈しないためには何をすればいいのだろう? そんなことを一記事500文字くらいで書いていこうと思います

留学生の思い出〜その6

5番目のゲストのロシア人父娘の興奮が冷めやらぬ1996年3月末のこと。6番目の留学生が来ることになった。

今回来るのは弱冠20歳のマレーシア人、F君だ。F君はマレーシアの高校を卒業後に、2年間マレーシア国立の日本語学校で学んだ後、日本の大学に留学するために来日した。

褐色の肌に、笑うと白い歯がきれいな好青年だ。

来日後、大学に入る前のオリエンテーションプログラムに、日本の家庭に1泊のステイする体験があり応募したのだという。

大学の工学部に進学が決まっていたF君をどこに連れて行こうか迷ったが、栃木県立の科学館に行くことにした。少しこども向けかなぁ、と思ったが楽しんでくれたようだった。

小学校に入る前の、にゃんことおもちと手をつないで栃木の田園地帯に近い我が家の周りを散歩しながら、『故郷に似ているなぁ』と話し『きょうだいの一番下は、まだ赤ちゃんだから、小さい子の相手は慣れているよ』と、笑っていたF君。

4年後に九州の国立大学工学部を卒業して国に戻っていった。その後便りはなくなってしまったが、今、彼は44歳。きっとどこかの企業の中核となって活躍していることだろう。

©Tanu記