花より団子。花よりさくらんぼ。
花見の後は新緑になる桜の木。ときどき、さくらんぼを実らせるヤツがある。
狸が中学生の時に学校の周りの桜の木で、実が成るものがあって悪友と木登りをして摘んで食べたものだ。
そこまでしなくても食べられる実が成る桜の木を、朝の散歩を始めて少し経ったころに見つけた。
場所は秘密にしておこう。
狸家からは少し回り道をしないと行けない。去年、そろそろ赤くなったかな? と言う日に狸一人で散歩に行って、幾つか摘んで食べて5粒ほど家に持って帰って、すずめにも分けた。
翌日、すずめとそのコースを再び歩いたら、なんと一粒残らず食べつくされていた。周辺は林があって鳥が沢山いるから、彼らの腹を満たしたのだろう。
今年は『そろそろかな?』と、ふたりで見に行ってきた。
すると、既に赤くなっている実も有った。全体が赤くなっている実は鳥が飛んできては突いていた。
我々人間もチョット味見をさせてもらうと甘酸っぱくて美味しかった。
田舎に住んでいる時は玄関の少し先に野イチゴが生えてたりして摘んだこともあった。
すずめと、そんなハナシをしながら5粒づつくらい頂いた。歩き始めたら鳥が、さっと飛んできた。
人間たちが食べ尽くさないかとハラハラしていたかもしれないね。
ごちそうさまでした。
©Tanu記