とある出社日の早朝。
おおさか東線の南吹田駅のホームに上がると、一人の撮り鉄さんが電車を待っていた。
以前にも何度か見かけたことがある人だった。
しばらくすると少し若い、もう一方の撮り鉄さんが上がってきた。
お互いに挨拶を交わしたり、早くから来ている撮り鉄さんのアングルの邪魔にならないかなどを簡単に相談して、それぞれ配置についた。
南吹田駅はオーバーブリッジで京都線や貨物線を渡って、大きくカーブを描いて電車が登ってくる。撮り鉄ではない狸も、なかなか見ごたえのある場所だと思う。
その日は朝から天気も良く登る朝日の色具合も良かったのだろうか、東の空を気にしながらホームに入ってくる電車を望遠レンズで盛んに撮り収めていた。
おおさか東線を走る黄緑色の201系電車は、3月12日のダイヤ改正で、すべて221系に置き換えられることが発表されている。
『朝日を浴びて登ってくる201系電車』の写真を撮るチャンスは残り少ない。そんなこんなで撮り鉄さんが出現するのだろう。
当日はメッチャ寒かったが辛抱強く到着を待って、ホームに近づいたら機材を後ろに下げるなど、マナーの良い人だった。
現役の221系も少なくなる3月には大勢の撮り鉄さんが来るかも、と思うが、トラブルが発生しないことを願うばかりだ。
そのころだけ通勤ルートを変えるかな。
©Tanu記