夜更ししたので初日の出は拝めなかったが、清々しい新年の朝を迎えることができた。
宿泊プランに付属の元旦の朝食は、和洋食レストラン『ボナージュ』または日本料理『つるや』が選択できた。
鉄板焼を利用したことがある、ボナージュを覗きに行くとお子様連れが多くて混雑していたので、当初の狙い通り『つるや』で御節料理をいただくことにした。
メニューが一見地味だからか、こども連れは見当たらなかった。
お料理はポイントを押さえた御節料理だった。
御節料理の面子として狸が初めてだったのは、カラスミ。現・旧狸家の御節料理には入っていなかった。
もちろん子孫繁栄の象徴の数の子も、ちゃんと入っている。
次に黒豆の飴炊き。現・旧狸家は醤油ベースの黒い汁だ。黒豆に金箔が振りかけられているのは目出度い演出だ。
狸父が金箔入りの御屠蘇を旨そうに呑んでいたのを思い出す。
そして白ご飯。餅入りお雑煮もラインナップされているのに。旧狸家では御節料理をいただく三が日は餅入りお雑煮で、白ご飯は食べなかった。
お雑煮は白味噌ベースで驚くほど濃くて、まるで白味噌を少し伸ばしたペーストに具が浸かっているようだった。
お雑煮の餅と、すずめが辞退した白ご飯を食べた狸は新年早々ひっくり返るくらいの満腹だ。
帰りがけに千里都で福引を3回引いたら、金券が合計600円もらえてウキウキだった。
©Tanu記