秋の長雨前線が途切れるようになった。夏から秋への移り変わり。
狸の住む大阪も、うだるような蒸し暑さから開放されて朝晩は過ごしやすくなった。
しかし狸は、まだまだ半袖シャツで通勤しているが、すずめは細くて寒がりなので『そろそろ長袖シャツ出そうか?』って聞いてくる。
いやいや、大阪は秋の運動会までは大人もコドモも半袖でしょう。
ところで、近所の公園の虫の声はセミがスッカリいなくなって、童謡に出てくる秋の虫の合唱が始まった。
そんな中に聞き覚えのある声が。いや、虫の声ではないのだけれど。
『いーしやぁ〜きぃいも〜〜、や〜きたてぇ〜〜』『ほっかほっかのおいもだよ〜〜』
これは、初焼き芋屋さん? 今年は平年(?)よりも、ずいぶん早いのではないだろうか。
適度なマンション群と広場が有る、つまり人が多くて車が停めやすい、この辺りには、シーズンになると複数台の焼き芋屋さんが発生する。
コンビニやスーパーでも、ホッカホッカの焼き芋が売られている昨今、コスト的には買うメリットは感じない。
さつまいもだけ買ってきて家で作ったほうが安くて美味しい(大昔、一度買ったら余りに高いので驚いた)。
しかし、あの声を聞くと『秋が来たなぁ』って感じるのだ。
もっとも、甘党の狸も、女子すずめも、そこまで焼き芋が好きなわけではないのだが。
©Tanu記