仕事から帰宅すると、すずめが梅田界隈で『あちこち見て歩いて掘り出し物を買うことができた』と、嬉しそうに話してくれた。
『どこで何を買えたの?』『〇〇の店でこれが有って、バーゲンブックで洋書の絵本があって…』ふんふん、よく聞くと、つい2,3日前に一緒にブラついたあたりの店じゃないか。あのとき買えば持ってあげられたし良かったのに。
すずめ曰く『狸と行くと気を使ってじっくり見れないから』。
確かに狸は散歩は好きだが、店の中を舐め回すがごとくブラブラ歩くのは、腰も痛いし最近は置かれている品物や書架の本にピントが合わないので、好きではない。
しかし、すずめと歩くときはかなり時間と気を使って、のんびり品物を眺められるようにしているつもりだが、それでもなお時間が足りないとは恐ろしい。
すずめがよく行く店は、狸の頭の中の地図に書き込まれていて、寄り道をしても最短時間でガイドができるくらいだ。
まぁ狸も、すずめが助手席に乗っているときや、タンデムやペア走行をしているときは楽しいが気を使うので、一人で走るのが良いこともある。
一緒に出かけるのはもちろん楽しいし、たまには一人で出かけるのも悪くない。まぁ、そんなところだろうか。
©Tanu記