屋外で肉や野菜を炭火で焼いて、ジュース(狸はアルコールは飲まないので)を飲みながらワイワイやる、これだけで楽しくなるから不思議だ。
亡き父が、そういうことが好きだったのか、気づいたらBBQグリルが我が家にはあった。忙しかった父は何度かしか使わなかったが写真が残っている。
すずめと結婚してから狸の実家に帰って、祖母も参加して庭でバーベキューを食べている写真もあった。
にゃんことおもちが生まれてキャンプに行くようになると、道具をあれこれ揃えて友人たちとキャンプに出かけるようになった。
同じようなメンバーで行くものだから、いつの間にかなんとなく役割分担もできていて、キャンプ場でも滞りなく行事が進むようになった。
やがて仕事も忙しくなり、転勤したり、こどもが成長して親と同調しなくなったりして『みんなでキャンプやバーベキュー』の機会は減った。
栃木では小さいながらも庭付きの家に住んでいたので、ゲストが来たときなどに時々バーベキューを楽しんでいた。
そんなバーベキューグリルが家の片付けをしていた時に発掘された。我が家の家族だけで楽しめればいいからと、最後に購入した小型のものだ。
2~3人でのんびり焼きながらお喋りをするくらいのサイズ感。炭も着火剤もフイゴも軍手も揃えて置いてあった。
多分使わないだろうなと廃棄するつもりでいたが、会社の若者に聞いたら『欲しい』と言うのがいた。
差し上げたら『BBQの季節ですね〜♪』と嬉しそうに帰っていった。存分に使って楽しんで欲しい。捨てないでよかった。
©Tanu記