もう一つ思い出したことがあった。
大学の生協には複数の自動車教習所のパンフレットがあり『スクールバスがある』とか『最新型のクルマで教習できます』などと宣伝文句が並んでいたが、狸がチョイスしたのは『最も安い教習料金で早く取得できる』ところだった。
スクールバスもないし、今と違って電話で予約。授業が早く終わったら『これから教習を受けたい!』などと電話しても大丈夫。
車種は分からなかったが、教習車は当時でも少し古めのディーゼル車だった。エンストしにくいので、発進が苦手な人でも乗りやすいと、教官は自慢していた。
教習所までは学校から15分位で、教習の後に授業に出ることも有ったので、モーターサイクルで通った。
教官は気のいいオッチャンばかりで、実技教習の時間は短く感じたものだった。実技は27時限、検定が中間と卒業時の2回、29回の実技の時間だった。
今にしてチョット残念に思うのは、29時限で何km運転したか記録しとけば良かったなぁ、ということ。最近になって自分がモーターサイクルやクルマで何km移動したのだろう?と思うことがあり、最初からメモっておけばなぁ、と。
当時は電話をしても予約が埋まっていることも多く、いつも受講生が溢れていたが、その後免許を取る人が減っていったため、10年ほど前に閉校してしまったそうだ。
クルマの免許は必需品じゃなくなったのだな、と、寂しく思う。
©Tanu記