栃木県に住んでいるときに、会社を挙げて一般市民向けに夏祭りを開催している会社があった。相当気合が入っていて、第一線級ではないものの結構名前の通ったタレントさんを呼んだり、花火を打ち上げたり、何とかレンジャーショーがあったりもした。世話人の若手社員は、ひと月ほど前から仕事よりイベント対応を優先するそうだ。
準備が大変だったためか、一度しかなかったが、社内の実験設備を使ったデモンストレーションがあった。マイナス40℃で冷却できる冷凍設備で冷やしたバナナで釘を打てるか?というものだった。
軍手をはめたこどもたちにカチコチのバナナが配られて(軍手をしないと手に貼り付けてしまうから)親と一緒に釘を打ってみる。見事に釘が打てて、バナナは他の説明を聞いているうちに良い塩梅に溶けてアイスとしてもらえるという、ナイスなデモンストレーションだった。
アラ還世代の方々はご存知かと思うが、狸が高校生の頃にとても衝撃的なコマーシャルがあった。このデモンストレーションの企画をした方は、恐らくあのコマーシャルにインスパイアされたのだろうと思うと、内心ニヤリとしたのだった。
©Tanu記