限定解除を果たすと、『250でいいや』と思っていたものの、そこはやはり苦労して取得したので乗ってみたくなった。
1981年4月にCB750Fがマイナーチェンジし、メガホンマフラーの形状・アルミ製ステップ・裏向きコムスターホイール黒塗装・フロントセミエアサス・デュアルピストンキャリパーブレーキ・フロントエアロ形状フェンダーが採用され、FZ〜FAの、先のすぼんだマフラー・銀コムスターホイールが好きでなかった狸には、垂涎のモデルとなった。
また、このFBには赤色があり、黒・白・銀のクルマやモーターサイクルは嫌いなので、更に欲しくなった。(上記リンク先の車体色)
入り浸っていたバイク屋に車検残が短い赤色の下取り車が入り、有り金をはたいて買った。40万円くらいだったかな。無謀な気もしたが、そこは自宅通学生、工学部とはいえ多少アルバイトをする時間は有ったので、なんとかなるさだった。
買ってちょっと後悔したのは大きさ。シート高805mm、車重246kgは、ちょっと手ごわい感じだった。
初めて乗る4気筒のスムースさに圧倒された。アクセルをちょいとひねるだけで跳ね上がるタコメーター、トップギア30キロからも十分流れに乗れるトルク。
なんとも気分が良かったのは、400に乗る奴らの羨望の眼差しだった。限定解除が試験場でないと取得できなかった時代の、特権階級的な気分の思い出である。
©Tanu記